過去のまちなかセミナー2013年度

※このセミナーは終了しています

2003年度より、北陸地区の国立大学が連携して、富山・石川・福井の各県にて「まちなかセミナー」を実施しています。各県の会場にて、他県所在の国立大学教員を招聘し、幅広く多彩な学術内容の普及につとめます。

2013年度まちなかセミナー富山会場では、

「脳・精神の病気って、どんなもの? どうやって治すの? 予防できるの?」

というテーマを予定しております。詳細については、PDF書類または下記講演内容をご覧下さい。まちなかセミナー富山会場は入場無料、事前申込不要でどなたでもご参加いただけます。参加ご希望の方はセミナー当日、直接会場の受付までお越しください。どうぞお気軽にご参加ください。

日時と場所

■日時:2013年10月12日(土)14:00~16:30
■場所:富山駅前 CiCビル3F学習室

講師と題目・概要

東田 陽博 先生(金沢大学子どものこころの発達研究センター 特任教授)

演題
「コミュニケーション障害:マウスの子育て研究からひもとく」

講演要旨:
両親および子どもから成る、安定な良い機能を保っている家庭は、潜在的に子どもが育てられる最も安全な環境です。どの要因で男親が子供を養育するのか、また、どのようにすれば促進され、良い「イクメンパパ」になれるかを考える事は、脳に起因する色々の精神的な病気の予防に大変重要です。今回、雄のマウスが両親養育行動をする事を見出しました。そして、それが母親が「仔育てせよ」という信号を出し、その信号を父親が受けとり、脳で情報が処理されて生じる事を証明しました。

東間 正人 先生(福井大学医学部 准教授)

演題
「うつ病は予防できるか」

講演要旨:
高齢者のうつ病は、気分の落ち込みが目立たず、物忘れなどの認知症に似た症状や身体症状を強く訴えるため、見逃されるか他の精神疾患と誤診されることの多い病気です。うつ病の原因として、高齢者特有の健康不安、経済的困窮、孤独や孤立、生きがいの喪失などの心理社会的ストレスとともに、脳が小さくなったり血液の流れが悪くなったりして脳の働きが低下することがうつ病の原因となる可能性が最近報告されています。うつ病を環境や心理状態だけでなく脳の問題として、その予防について考えてみたいと思います。

コーディネータ:新田 淳美 先生(富山大学大学院医学薬学研究部 教授)

講演要旨:
誰もが、生まれた時から老いるまで、家族や社会の中で生活するにあたり、多くのことを経験し、色々な行動をしてきます。その1つひとつの行動には脳の働きが関与しています。一方で、脳の働きがうまくいかないことで起こる病気も数多くあり、私達は、そのような病気の原因を明らかにして、予防や治療ができることを目標に研究を行っています。最近、解き明かされてきている脳や精神の働きについて一線の先生方からご紹介をいただきます。