北陸4大学連携まちなかセミナー

2003年度より、北陸地区の国立大学が連携して、富山・石川・福井の各県にて「まちなかセミナー」を実施しています。各県の会場にて、他県所在の国立大学教員を招聘し、幅広く多彩な学術内容の普及につとめます。まちなかセミナー富山会場は入場無料、事前申込制でご参加いただけます。

2024年度まちなかセミナー富山会場は、会場を富山大学五福キャンパスとし、事前申込制で実施いたします。詳しくはPDF書類  をご覧下さい。
また、富山会場以外のまちなかセミナーにつきましては、こちらのPDF書類  をご覧下さい。

2024年度まちなかセミナー富山会場の申込について

日時:2024年11月9日(土)13:30~16:00
場所:富山大学五福キャンパス共通教育棟 C11番教室ë
※事前申込が必要です。ご注意下さい。

詳しくは、まちなかセミナー富山会場のご案内パンフレットをご覧ください。

まちなかセミナー富山会場受講申込フォームにご記入の上、お申し込み下さい。

2024年度まちなかセミナー富山会場

2024年度まちなかセミナー富山会場では、
「能登半島地震から今学ぶこと」
というテーマを予定しております。


コーディネータ:安江 健一 先生(富山大学都市デザイン学部・准教授)


 令和6年能登半島地震では、能登半島を中心に各地に大きな被害がもたらされました。このようないつ起こるかわからない大地震に対して、私たちはどのように対策したらよいのでしょうか?本セミナーでは、地形学、地質学、地理学の観点から能登半島地震や北陸地域の地震災害の特徴について学び、これからの防災対策やまちづくりについて考えます。


地理的条件がもたらした被害の特徴

講師青木 賢人 先生(金沢大学人間社会研究域地域創造学系・准教授)

令和6年能登半島地震では、多数の孤立集落が生じたことや大規模渋滞の発生による初動の遅れが発生したことが大きな問題となりました。これらの課題の背景には、半島という地形条件や、地震の発生に伴う海岸の隆起や地すべりの発生といった地形変化が存在しています。一方で、こうした地形条件や地形変化が能登らしさである「里山里海」の環境を形成してきました。能登半島の自然が持つ恵みと災いの両面性について解説します。

決して特異ではない今回の地殻変動と津波

講師山本 博文 先生(福井大学教育・人文社会系部門教員養成領域理数教育講座・教授)

今回の地震活動により、非常に強い地震動が能登半島北部の広い範囲を揺さぶるとともに、最大で5mほどの海岸隆起が認められ、津波が広い範囲に襲来しました。同様の地震活動は、歴史的に見ると北陸地域ではこれまで何度か発生してきており、津波襲来の記録も見出されています。また海底活断層の活動に伴う津波発生についてもシミュレーションにより推定されおり、海底地すべりについても、富山湾だけでなく能登半島西方にも多く知られています。